伝統的に必要なもの それは、粋。

引染(ひきぞめ)とは

引染とは、主に着物の染色加工に使われる技法・技術の事で、生地(反物)に染料液を刷毛で均一に、またはぼかしの表現で染色する地染め方法の事をいいます。
均一にむらなく染める事を「ひっきり(ひききり)」とよび、ぼかして染める事を「ぼかし染め」とよんでいます。引染は反物を端から端まで(着物の場合約13メートル)をひっぱって染めるので、大きな工場が必要になります。 布地をひっぱって刷毛で染める、という技法は世界でもあまり例が無い染色法です。
引染は着物製作加工のなかで最も広い面積を染色する事が多く、それだけ染めの難点(ムラ、耳だまりなど)が目立ちやすい工程です。また、着物の購入をされる方はメインの色である地色(じいろ)を重要視される傾向にあります。

Our company, Meib Dyeing Factory (aka Tsutsumi-senko Co., ltd.) was established more than a century ago and has been specializing in Hikizome, one of the techniques used in Yuzen-zome process of dyeing. Yuzen plays a very important role in the traditional kimono industry in Kyoto.
Hikizome is the technique specially used for dyeing silk kimono fabric to create an effect of gradation. Making a variety of beautiful gradation patterns with complex brush technique demands hard training and long experience.
It is a unique craft: kimono fabric (13m) is stretched horizontally between two poles. It is then dyed by hand with a variety of brush techniques.

引染帆布「粋布」とは

test1

 独特のグラデーションが表現できる友禅染めの技法「引染(ひきぞめ)」。
隄染工はこの引染一筋で創業百年以上の歴史を守り続けています。
その技を極めた伝統工芸士隄信雄が、新たな価値の創造に挑戦するため京都壬生の地でブランドミーヴを立ち上げ、引染でしか表現できない技を帆布の染めに込めました。
この手染め帆布を「粋布(すいふ)」と名付け、和と洋の垣根を越えた、一品一品手づくりの温もりある商品として世に送り出しています。

 粋な布という言葉の響きのように、見た目もそして持つ人の気持ちも「粋」にする逸品に仕上げたのが粋布(すいふ)の商品たちです。

引染(ひきぞめ)工程

1.下準備(伸子張・地入)

下準備(伸子張・地入)

生地の両端を張り木(はりき)で引っ張り、伸子で生地の横方向をのばし、生地のシワを伸ばし、かたむいたり、ねじれたりしない様にします。
染める前工程として地入れをします。
地入れは生地に染料の吸収をよくしてむら染めや染料の耳だまりを防ぎ、染料の色つやと深みをよくする為と、防染糊が置いてある場合、糊と生地を密着させ、染料液が伏せ糊の内側ににじみ込むのを防ぐ役割があります。

下準備(伸子張・地入)1

下準備(伸子張・地入)2

下準備(伸子張・地入)3

下準備(伸子張・地入)4

2.色あわせ

色あわせ

染料を色見本の色と合うように調合する事を色合わせとよんでいます。
酸性染料や反応染料を使用し、熱湯でよく溶かしたものを、元色として用意します。
元色を調合し、引染をする生地と同じ小ぎれに同じ条件の地入れをしておき、染料液をつけます。そして乾燥後、蒸気にあてます。これは染めた後に反物を蒸しにかける為で、同じ条件になるように行います。
色合わせは、その後の染めの方法や小ぎれと実際のひきぞめの面積の違いのよる色の見え方の違いなどの諸条件がありますので長年の経験が必要です。

色あわせ1

色あわせ2

色あわせ3

色あわせ4

3.染め+絵柄

染め+絵柄

実際の染め作業は地入れと同じ要領で行います。
染料液を生地にむらなく、ぼかしながら、均一に染める為に手早く行う必要があります。

ぼかしの場合はきものを仕立てた時、合い口とよばれる柄のつなぎ目が合うように染めます。

染め+絵柄1

染め+絵柄2

染め+絵柄3

4.完成

完成

染めの作業が終わったら必要に応じて生地全体にあぶり車(火車)で湯気が出る程度にあぶり、染料の移動を止め、その後自然乾燥で乾かします。
乾燥している間も途中で生地が傾いたりしない様に、また染めの具合を見ながら緩やかに乾燥させるなどの注意が必要です。

完成1

完成2